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執筆者の写真浅見 純一郎

政治家の選択を、企業のITシステム導入で考える。


企業において、経理や営業や物流などなど各種業務がありますが、それらは、ITシステムなしでは遂行できない世の中です。

特に、経理業務、営業業務、物流業務、人事・給与管理など、基幹業務と呼ばれ、それらのITシステムは基幹システムといわれています。

ざっくり、5年以上使われるもので、総計1000万円から100億円規模で導入及び運用コストがかかります。

そのシステムを使うユーザーも、相当数いるわけで、導入にともない失敗したり、出来あがっても使われなくなってしまうこともあります。

また、これらのITシステムは、いわゆるオーダーメイド型のシステムと、セミオーダー/既製品型のものがあります。昨今では、後者が使われることが多く、パッケージシステムと呼ばれています。

そのパッケージにもいろいろと種類あること、また、パッケージによっては、導入してくれるITベンダーが複数あり、色々と選択肢あります。

その選択肢を間違えると、品質、コスト、リスクの観点で失敗してしまうため、企業は我々のようなコンサルタントを使うことが多くあります。

どういう失敗があるかの例を見てみましょう。

■ワークスアプリケーションズの例

給与システム構築を断念しベンダーを訴える 仕様とパッケージの差を埋め切れず 日本貨物鉄道(JR貨物):日経コンピュータhttps://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/cpbook/18/00002/00003/

ワークスを選択した決め手は、COMPANYの給与機能の適合率の高さだった。適合率とは、パッケージ・ソフトの標準機能でどこまで業務をカバーできるかを示すものである。同社は旧国鉄の人事制度を引き継いでいるため、給与の計算に特殊な条件が多い。 提案を依頼する時点で、JR貨物は同社固有の可能性が高い78項目の要件を挙げ、標準機能で実現できるかどうかを聞いた。JR貨物の訴状によると、ワークスは「72項目は標準機能で実現可能。残りの6項目中3項目はバージョンアップ時の機能強化で、残りの3項目はJR貨物の現行システムで実現する」と回答したという。給与システムへの適合率は単純計算で92.3%である。残りの4社は50%以下だった。

この適合率というのは、記載のように標準機能で対応できるかを、

(標準で対応できる機能)/(パッケージに要求する機能)×100

であらわされるものです。それが93%と他社を抜きに出て高かったようです。

私自身も、あるクライアントの基幹システムを選択するコンサルティングをした際、このような会社(A社)のシステムがノミネートされたことがあります。

その時も、とても高い適合率でした。その時、以下のようなやり取りがありました

1.クライアントから、要求をA社らに提出(※要求は、RFPと呼ばれたりします)

2.A社らが要求に対する提案書を提出され、A社の適合率がとても高かった

3.A社らは、提案書をベースにプレゼンテーションをしたのですが、A社は、一部の機能は、順次対応になるとの、回答があった。

4.A社に、いつ対応するか問いただしたところ、回答がやふやになった。

上記2の段階では、A社の評価が一番が高かったのですが、「あやしい」ので、別の会社のパッケージを選んだことがあります。

■失敗しないポイント

パッケージ及び、導入ベンダーを選ぶときに必要なポイントはいくつかありますが、以下が重要かと思います。

1.提案された内容の実現可能性を評価する

2.パッケージ及び導入ベンダーの信用を評価する

3.上記は、複数社を比較し相対的な評価をする。

■政治家の選挙に当てはめてみる

政治家だけでなく、一緒に働く人にも当てはまりますが、

・実現能力があっても、信用できない。

・信用できるのだが、実現能力がない。


ドライな書き方になりますが、実現能力と信用がある人と一緒に仕事したいですし、選挙でも選びたいですよね。また、相対的に、上記のような方評価は低くなります。

また、人生経験の中、信用できると持ったけど、裏切られたということを体験した人も多いと思いますが、主観的な評価に頼ると、見誤ることもあります。

実現能力と信用のどちらを重要視するかは、悩ましいですが、長い付き合いをする際には、信用が重要になると思われます。


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